マイホームを取得する方必見!最大100万円交付されるこどもエコ住まい支援事業とは?
2023年に住宅を取得する方に向けて、「エコ住まい支援事業」という新たな補助金制度が設けられました。特定の住宅を建築することで、最大100万円の補助金が交付されます。とはいえ、細かな条件なども設定されており、事前にエコ住まい支援事業の内容を理解しておく必要があります。本記事ではこどもエコ住まい支援事業の概要と注意点を紹介します。これからマイホームの取得を検討している方はぜひ参考にしてください。
こどもエコ住まい支援事業とは
こどもエコ住まい支援事業とは、新築住宅の建築および分譲住宅購入、中古住宅のリフォームを行う方に対して交付される補助金です。ここでは概要と対象条件について紹介します。
補助金額は
こどもエコ住まい支援事業の補助金額は、以下の表の通り住宅取得別によって異なります。
住宅取得別 | 補助金額 |
注文住宅の新築 | 100万円 |
新築分譲住宅の購入 | 100万円 |
リフォーム | 上限30万円(最大60万円に引き上げできる場合もある) |
新築注文住宅の建築と分譲住宅の購入の場合、一律100万円の補助金が交付されますが、建売住宅の取得は本制度の対象外です。中古住宅のリフォームを行う場合、「開口部または外壁・屋根・天井・床の断熱改修工事」もしくは「エコ住宅設備の設置」のいずれかの工事を行う必要があります。なお、要件を満たしていれば、マンションも対象となります。
対象者について
こどもエコ住まい支援事業の補助金対象者は、以下のいずれかの世帯に該当している必要があります。
- 子育て世帯・・・申請時点において、18歳未満の子を有する世帯であること
- 若者夫婦世帯・・・夫婦のどちらかが39歳以下であること
夫婦の年齢が40歳以上であっても、18歳未満の子がいれば、こどもエコ住まい支援事業の補助金対象者となります。またリフォームの場合、子育て世帯や若者夫婦世帯でなくても補助対象となりますが、どちらか一つに該当していると、補助金が最大60万円まで引き上げられます。
対象となる3つの住宅
新築注文住宅の建築および分譲住宅を購入する方は、どの住宅でも良いというわけではありません。以下の3つのいずれかの一つに該当する住宅である必要があります。
ZEH住宅 | ZEH Nearly ZEH ZEH Oriented ZEH Ready |
2022年10月1日以降に新基準で認定申請した | 認定長期優良住宅 認定低炭素住宅 性能向上計画認定住宅 |
省エネ基準に適合した住宅 | 令和4年4月1日以降は住宅性能評価書で断熱等級5かつ一次エネルギー等級6を満たした住宅 |
上記の他にも、以下の条件をクリアする必要があります。
- 建築会社が事業者登録をしていること
- 住宅の延べ床面積が50㎡以上であること
- 土砂災害防止法に基づく、土砂災害特別警戒区域外に立地すること
- 未完成または完成から1年以内であり、人の居住の用に供したことのないもの
一般的なZEH住宅や長期優良住宅、省エネ住宅であれば、上記の条件は難しくないため、補助金の対象となります。これから住宅取得を検討している方は、3つのいずれかから選んでも良いでしょう。
こどもエコ住まい支援事業のメリット
こどもエコ住まい支援事業では補助金の交付を受けられる他に、以下の3つのメリットにつながります。
エコな住宅を建築でき光熱費が下がる
こどもエコ住まい支援事業に適用できるということは、ZEH住宅や省エネ住宅などのエコ住宅を建築することになります。エコ住宅は断熱性能が高いうえ、エネルギー消費量を抑えることができるため、毎月の光熱費の節約にもつながるメリットがあります。近年ではエネルギー不足が問題視され、電気代金に影響を及ぼしています。しかし省エネ基準を満たしているエコ住宅であれば、最低限の支出で済ませることが可能となります。
停電時にも電力を使える
太陽光発電システムを導入していれば、停電時にも電気を使用することができます。近年では首都直下型地震や南海トラフ地震が、30年以内に70%の確率で発生すると、内閣府防災情報ページで発表しています。実際に東日本大震災の際は、東北地方でも電力復旧に1か月から2か月前後時間を要しました。さらに東京都では2025年4月から新築住宅の太陽光発電パネルの設置義務が制定されます。太陽光発電の導入がほぼ必須なZEH住宅であれば、停電時であっても電力を使うことが可能となります。
ヒートショック防止につながる
エコ住宅は部屋の温度差が小さいため、ヒートショックなどの防止につながります。特に高齢者となると、急激な温度変化によって体調を崩し、心筋梗塞や脳梗塞の原因にもなりかねません。さらに温度差が小さいことから結露や腐食などを防ぐことができ、長持ちする住宅にすることが可能となります。
こどもエコ住まい支援事業の注意点
こどもエコ住まい支援事業を利用する際は、以下の項目に注意してください。
こどもエコすまい住宅事業者に登録していること
住宅を建築する会社、販売する会社が建築会社が事業者登録をしていることが条件です。登録されていない会社からの建築・購入は補助金の対象外となるため注意してください。こどもエコすまい支援事業の専用サイトでは補助金利用を相談できる事業者の検索が可能となっています。
交付期限がある
こどもエコ住まい支援事業は2023年3月下旬から2023年11月30日までに申請する必要があります。また3か月間であれば、予約申請することも可能です。一般的には建築会社と工事請負契約書を締結してから着工するまで3か月から4か月の期間を要するため、契約した後に予約申請しても良いでしょう。さらに工事の完了期限も以下の表の通り定められています。
戸建て住宅 | 2024年7月31日 |
共同住宅等で階数が10以下 | 2025年4月30日 |
共同住宅等(階数が10以上) | 2026年2月28日 |
戸建て住宅の場合、工事の着手から完成までおおよそ4か月から半年ほどの期間で完了します。(契約してから7か月から10か月で完成)そのため、工事完了期限より申請期限に注視しておきましょう。ただし、予算の上限に到達した時点で補助金は打ち切りとなるため注意してください。令和4年度の予算は1,500億円であり、補助金額を100万円と仮定すると、年間15万件が申請上限であることが想定できます。2022年度の新築住宅着工棟数が86万戸であったため、できるだけ早めに申請することをおすすめします。
申請は建築会社が行う
補助金の申請は、建築主自ら行うことはできません。事業者登録している会社が行います。
住宅取得別 | 申請者 |
注文住宅の新築 | 建築事業者 |
新築分譲住宅の購入 | 販売事業者 |
リフォーム | 工事施工業者 |
また交付申請は工事の着手が開始してから行います。工事が開始してから補助金に該当しない建物とならないためも、事前に事業者と補助金交付の流れや条件の確認について打合せしておきましょう。
まとめ
こどもエコ住まい支援事業は新築注文住宅を建築する方、もしくは分譲住宅を購入する方に最大100万円の補助金が交付されます。細かな条件が定められていますが、ZEH住宅や省エネ住宅などであれば、基本的には該当します。さらに補助金に該当する住宅ということは、省エネ性能が高い住宅にすることができるため、月々の電気代の節約や快適な住環境にすることが可能となります。ただし、補助金を利用する場合は、依頼する会社が事業者登録している必要があります。事業者登録はこどもエコ住まい支援事業のホームページで確認しておきましょう。
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