育児中に住宅ローンは組める?優遇措置など賢くローンを借りるコツ

育児中に住宅ローンは組める?優遇措置など賢くローンを借りるコツ

育児中に住宅ローンは組める?優遇措置など賢くローンを借りるコツ

2023年4月に育休介護休業法が改正 されて、女性社員だけでなく男性社員も育児休暇を取得しやすくなってきました。そのため、「我が子の成長を近くで見ていたいから、育児休暇を取ろう」と計画している人もいるでしょう。
このようにライフプランを計画する中で「育児休暇中に住宅ローンは組めるのだろうか…」と悩む人がいます。そこで、この記事では育児中に住宅ローンを組めるのかの疑問にお答えしていきます。
この記事を読めば、育児中に住宅ローンを組む方法や賢くローンを借りるコツまで理解できるようになるため、ぜひ参考にしてみてください。

育児中に住宅ローンは組める?

結論から説明すると、育児中に住宅ローンは組めます。しかし、育児中に住宅ローンを組めるかどうか、条件は金融機関によって変わります。

例えば、三菱UFJ銀行じぶん銀行フラット35は育児休暇を取得している人でも単独名義のローンが借り入られます。これらの金融機関は、育児中でも住宅ローンが借りやすいと評判です。

その一方で、ペアローンや合算年収ローンなどの条件付きでローンが借りられる金融機関、育児中の方向けのローンを取り扱っていない金融機関などもあります。

各金融機関で育児中の住宅ローンに関する方針が異なるため、気になる金融機関にはお問い合わせしてみてください。

育児中に住宅ローンを組む方法

金融機関に応じて住宅ローンが組める条件が異なり、単独ローンで組めず、ペアローンや収入合算ローンが前提となっていることもあります。各ローンの特徴を理解しておけば、後悔のない選択ができるようになるため理解しておきましょう。

単独ローン

単独ローンとは、マイホームを購入するときに夫婦のどちらかが単独で借入を行うことをいいます。
契約者が金融機関で契約を締結するため、住宅ローンの返済義務は本人のみにあります。

単独ローンを組むメリットは、住宅ローンの契約手続きが簡単なことです。債務割合を決める必要がないため、夫婦で揉める心配がありません。また、住宅ローンの諸費用が安く抑えられます。

団体生命信用保険に加入しておけば、契約者が死亡したり重度の障害を負ったりしたときは、住宅ローンの返済をしないで済みます。

その一方で、単独ローンを組むデメリットは、借入可能額が低いことです。契約者1人の年収額でいくら貸して良いかが審査されるため、ペアローンや収入合算ローンより借入可能額が低くなります。

ペアローン

ペアローンとは、夫婦で住宅ローンを組むことをいいます。夫婦で債務者となり、相手が連帯保証人になります。

 ペアローンのメリットは、夫婦で債務者となるため、お互いに住宅ローン控除の恩恵を受けられるのです。また、各自が団体信用生命保険に加入でき、死亡や高度障害など不足の事態が起きたら、契約者分の住宅ローンの返済義務は免れます。

その一方で、ペアローンのデメリットは2人分の住宅ローンを組むことになるため、諸費用が2人分かかります。そのため「諸費用の合計」と「住宅ローン控除で減税される金額の合計」を比較して、ローン控除の方にメリットがある場合に、ペアローンを組むことをおすすめします。

収入合算ローン

収入合算ローンとは、夫婦の収入を合算して1組として住宅ローンを組むことをいいます。1人が債務者となり、もう1人が連帯保証人となります。

 収入合算ローンのメリットは、1組分の住宅ローンを契約するため、ペアローンと比較して諸経費が安いことです。そのため、諸経費を安く抑えたいという方におすすめです。

その一方で、収入合算ローンのデメリットは1組分の住宅ローンのため、収入合算者は住宅ローン控除を受けられません。また、団体信用生命保険に入ることができません。そのため、「諸費用の合計」と「住宅ローン控除で減税される金額の合計」を比較して、諸費用の合計が高い場合に、収入合算ローンを組むことをおすすめします。

育児中の年収額はどのように評価されるか

育児中に住宅ローンを組む場合、復職証明書や育休取得前の年収で審査を受けることになります。そのため、年収額の評価では、育児中だからとローン審査が不利になるわけではありません。

しかし、年収額の評価以外にも、職場に復帰できるかどうかがローン審査の対象となります。職場に復帰できるかどうか怪しい場合は審査に落ちてしまいます。このような理由により、通常よりもローン審査の基準が厳しくなることを覚悟しておきましょう。

育児中に住宅ローンを組むときの注意点

育児中に住宅ローンは組めますが、組むときには以下の点に注意するようにしましょう。

各金融機関で住宅ローンの取り扱いが変わる

金融機関によって、育児中に住宅ローンが組めるかどうかが変わります。また、住宅ローンを組む条件としてペアローンや収入合算が条件となっている金融機関もあります。

金利優遇を受けやすいのは、銀行通帳を持っている金融機関です。そのため、普段利用している金融機関が育児中に住宅ローンを組めるかどうかを確認してみましょう。もし、育児中の住宅ローンの取り扱いがない場合は、他の金融機関に相談してみてください。

団体信用生命保険の審査に落ちる可能性がある

女性の場合、妊娠中に住宅ローンを申し込むと団体信用生命保険に加入できない恐れがあります。なぜなら、妊娠によって体調不良になる恐れがあるためです。金融機関によって異なるため必ずお問い合わせをしましょう。

お客様の中には「妊娠していることを隠して住宅ローンを組もう」と考える人もいるかもしれません。しかし、妊娠を隠して団体信用生命保険に加入したことがバレてしまうと「告知義務違反」に問われてしまいます。告知義務違反した場合、ローン契約が無効となり一括返済が求められるため、必ず妊娠していることを伝えるようにしましょう。

職場に復職する必要がある

育児中に住宅ローンを組む場合、職場に復職する必要があります。なぜなら、育児休業を終えて復職できるか分からない場合は審査に落ちてしまうためです。

住宅ローンを組むとき「育児休暇証明書(休職期間・復職予定時期の記載のあるもの)」の提出が求められますが、必ず職場に復職する必要があることを覚悟しておきましょう。

返済中に職を失ってしまうと、住宅ローンの返済ができなくなってしまいます。そのため、計画を立てて住宅ローンを借りましょう。

育児中に住宅ローンを組むときのポイント

育児中に住宅ローンを組むときは、後悔がないように賢い選択をしましょう。ここでは、育児中に住宅ローンを組むときのポイントをご紹介します。

複数の金融機関に相談する

育児中に住宅ローンを組みたい場合は、1社ではなく複数社の金融機関に相談をしてみましょう。その理由は、金融機関によって、育児中の住宅ローンの取り扱いが異なるためです。

育児中でも単独ローンを組ませてくれる金融機関もあれば、ペアローンや年収合算であればローンを組ませてくれる金融機関もあります。審査の厳しさも異なり、借入可能額や金利、団体信用生命保険に加入できるかどうかも異なります。

少しでも満足できるローンを借りるためにも、複数の金融機関に相談をしてみましょう。

少しでも満足できるローンを借りるためにも、複数の金融機関に相談をしてみましょう。

育児中の方を優遇する住宅ローンを探す

金融機関の中には、育児中の方を優遇する住宅ローンを提供しているところもあります。

例えば、住宅ローンの契約者が子育てを理由に多目的ローンを借りる場合、ローンの金利を優遇している金融期間があります。金融機関によって優遇内容が異なるため、チェックしてみてください。

また、フラット35では子育て支援の金利優遇案が浮上しており、10年間、金利が年0.25%引き下げられる予定です。2024年以降に施策がスタートするため、気になる方はフラット35の動向をチェックしておきましょう。

無理のない計画を立てる

育児中でも住宅ローンは組めますが、無理のない計画を立てるようにしましょう。なぜなら、子どもが生まれたら教育資金を貯める必要が出てくるためです。マイホームの返済が大変で教育資金を貯められない状態になると危険です。そのため、無理のないローンの返済計画を立てましょう。

おすすめの住宅ローン返済比率は手取り収入の20%です。この比率で購入できる物件を探すことをおすすめします。

補足:産休前に住宅ローンを借りよう

可能であれば、育児休暇を取得する前に住宅ローンを借りるようにしましょう。なぜなら、育児中に住宅ローンを組むと審査が厳しくなったり、提出しなければいけない書類が増えて手続きが大変になるためです。

普段、利用している金融機関の融資を受ければ、低金利で住宅ローンが借りられるケースが多いです。しかし、育児中だと利用している金融機関のローンが借りられないという事態になることもあります。そのため、マイホーム購入や子育てを計画している段階の方は、産休前に住宅ローンを借りることをおすすめします。

まとめ

育児中に住宅ローンを組むことはできますが、各金融機関で取り扱いが変わります。金融機関によっては、ペアローンや年収合算ローンが条件になったり、取り扱っていなかったりします。大切なことは、「単独ローン」「ペアローン」「年収合算ローン」の違いを把握しておき、後悔しない契約をすることです。

また、近年子育て支援の政策により、フラット35は子育て世帯の優遇措置案を発表しました。今後、子育て世帯が優遇を受けられる金融サービスが続々と登場してくるかもしれません。このような情報収集に努め、賢くローンを借りるようにしましょう。

ヘスタホームでも、育児中に住宅ローンが借りられる提携機関を紹介できます。もし、マイホームローンの審査が通るか気になる方は、お気軽にお問い合わせください。